nido

  • Architecture

「地域の止まり木」となるような大らかな建築を目指して

店舗併用住宅_東京都杉並区
敷地面積 490.52㎡
構造規模 RC造2階

カフェを併設した住宅のプロジェクトです。敷地は公園に隣接する住居専用地域にあります。カフェの店名である「nido」はイタリア語で「鳥の巣」という意味だそうです。「地域の止まり木」として、地元の方々から広く愛される場の創出が求められました。閑静な場所ゆえ、公園に面する南面のみ大きく開放し、その他の面はそれぞれの条件に合わせてほどよく開いたり閉じたりする立面を計画しました。道路境界沿いに広く配置された植栽エリアは、四季を通して訪れる人々の目を楽しませてくれます。中でも「SOLSO PARK」から移設されたシンボルツリー「チョリシア」が特大の存在感で建築を引き立てます。カフェは公園側の1階に配置。高い天井高に加え前面のテラスを通し公園空間と一体化させることで、法規上許される床面積の中で最大限の開放性を確保しました。深い軒により夏場の日射はカットされます。冬場は公園側の高い樹木が眩しい日差しをほどよく遮り、一年を通じて快適に過ごせるよう環境面にも留意しました。インテリアにおいては、オーナー様の意向で「松山智一氏」の絵画が設置され、素晴らしい作品を鑑賞できる貴重な場にもなっております。一方、住宅のメイン空間であるLDKは建物の北側2階に配置。カフェ同様、公園側に大きく開いています。南側のカフェ部と北側のLDK部の棟ラインをずらすことで、公園の樹木と空への視線を確保しています。ルーフバルコニーと一体で使用することで、ここでも床面積以上の広がりを実現しています。